「すぐできる 分子シミュレーション ビギナーズマニュアル」

E1の解答例


Q1.

まず、VMDでurea.topとmd.crdファイルを読み込みましょう。尿素分子の描画表示をCPKに変更することによって反転運動が観察しやすくなります。なお、VMDの使用方法については項目C7を参照して下さい。

設定温度を上げることにより、系の運動エネルギーも上昇します。その結果、反転運動のエネルギー障壁を容易に越えられるようになり、反転運動が起こり易くなります。

Q2.

urea.inファイルの以下のパラメータを変更してMD計算を実行します。

ntb=0, cut=50.0,

周期境界条件を外してしまった場合、基本セル周囲は真空状態となり、基本セルの境界付近では界面に近い振る舞いをします。

以下に、周期境界系のサンプル計算結果と孤立系に変更した計算結果を示します。

孤立系の場合、周期境界系に比べて、全エネルギーがやや不安定となります。また、MD開始時には基本セル内にいた分子が徐々に真空側へと拡散するために、BOXに関するエラーにより途中で計算が終了します。